新規ファンドのポイント
OwnersBookの11月26日募集開始の練馬区マンション素地ファンドを調査しました。
ココがポイント
- 最寄の東京メトロ地下鉄赤塚駅から池袋、新宿、渋谷、銀座へのアクセスが良好
- 地下鉄赤塚駅は乗車人員数が10年前比135%に上昇
- 抵当権は第一順位のシニアローン
ココに注意
- 土地の面積が不明なため査定額の妥当性は検証できない(LTV=71.7%)
- 運用期間:やや長めの31ヶ月、予定利回り:やや低めの4.2%
OwnersBook募集概要
募集額 | 8610万円 |
募集開始日時 | 2018年11月26日 |
予定利回り | 4.2% |
運用期間 | 31ヶ月 |
最低投資額 | 1万円 |
貸付先1
物件 :東京都練馬区北町
貸付額:8600万円
種別 :シニアローン
貸付先:設立3年超の不動産保有会社
査定額:1億2000万円 (8600万円はそのうち71.7%)
担保:債権額8,600万円の抵当権(第一順位)を設定
貸付先2
物件 :東京都文京区本郷 マンション一室
貸付額:10万円
種別 :メザニンローン
貸付先:設立3年超の総合不動産会社
査定額:2340万円 (10万円はそのうち0.43%)
担保:極度額1,000万円の根抵当権(第二順位)、570万円貸付済、追加貸付10万円×2回予定、本案件でさらに10万円の追加貸付。
物件&立地調査
貸付先1の対象物件は東武鉄道東上線下赤塚駅及び東京メトロ有楽町線・副都心線地下鉄赤塚駅が最寄り駅ということで、練馬区北町8丁目付近に位置すると考えられます。
評価額はマンション素地(土地)として1億2000万円と査定されていますが、土地の面積がわからないので評価の妥当性は不明です。
練馬区北町周辺の土地価格をリサーチすると、更地の状態であれば坪単価180万円前後、建物が存在している場合は140万円前後という結果でした。
対象物件には建物が存在していることから坪単価を140万円とすると、85〜90坪(約280〜300㎡)の土地であると推測されます。
最寄り駅の東京メトロ地下鉄赤塚駅は池袋、新宿、渋谷、銀座へのアクセスが良好であるため、マンションを建てた時の賃貸需要は高いと思われます。
賃貸物件の調査では地下鉄赤塚駅周辺は非常に多くの賃貸物件が掲載されており、賃貸需要の多さが伺える反面、競争原理が働きやすいとも言えます。
地下鉄赤塚駅の乗車人員数は2016年で約18000人であり、10年前比135%とかなり利用者が増えています。
一方で東武鉄道東上線下赤塚駅の乗車人員数は2016年で約8100人であり、10年前比78.9%と減少が顕著であることは注意が必要です。
2008年に地下鉄赤塚駅に新宿方面に直通する東京メトロ副都心線が開業したことが理由の一つに挙げられます。
まとめ
本案件は抵当権が第一順位に設定されたシニアローンであり、LTV=71.7%とOwnersBookのシニアローン案件としてはやや低めであることから、貸付先1に自己資金があるか、何らかの事情で評価額1億2000万円よりかなり安く土地を仕入れることができたのではないかと推測します。
運用期間が長いことから、マンションを建築してから売却する可能性もありますが、賃貸需要が高いことから売却自体に問題はないと考え、利回りは4.2%と低いものの、安全性としては高いと判断します。
最近はソーシャルレンディングで遅延やトラブルが相次いでいること、利回りが高い案件はクリック合戦が熾烈で思うように投資できていないので、今回の案件は応募する予定です。