LENDEX ファンドのポイント
ココがポイント
予定利回り7.0%の不動産ファンドの中では高利回り案件
対象不動産は九十九里町の県道沿いの物件で駐車場スペースも十分と推測
ココに注意
JR東金線の駅から6.7kmと徒歩圏内ではない
対象不動産が明確でないものの、付近の公示地価等から算出した担保価値は十分ではない可能性がある
LENDEX 募集概要
募集額 :1791万円
募集開始 :2019年2月15日 12:00
予定利回り:7.00%
運用期間 :12ヶ月
最低投資額:2万円
投資案件1
物件 :千葉県山武郡 店鋪・事務所一棟
貸付額:1790万円
貸付先:埼玉県内の不動産事業者L
査定額:2237.5万円 (貸付額1790万円が査定額の80%であるとして逆算)
担保 :抵当権(第一順位)設定、代表者連帯保証・主要株主連帯保証あり
投資案件2
貸付額:1万円
貸付先:神奈川県内の不動産事業者H
立地調査&ファンドの安全性
案件1の対象不動産は千葉県山武郡に所在する店鋪・事務所一棟で、敷地面積約532㎡、延床面積約301㎡、築年数は不明です。
立地はJR東金線沿線の駅から約6.7km、海岸まで約2.4kmと開示されています。
千葉県山武郡は東金市と山武市を隔てて九十九里町と芝山町・横芝光町に分かれています。
LENDEXの開示によればJR東金線の駅が最寄駅になると思われるため、対象不動産の所在地は九十九里町と考えられます。
その駅の乗降客数は9000人/日であり、九十九里町から利用できる東金線の駅は求名駅、東金駅、福俵駅に絞られますが、求名駅と福俵駅は1日の乗降客数が9000人に遠く及ばないため、最寄り駅は東金駅となります。
県道沿いの物件であることも開示されていることから、この県道は25号線または75号線と考えられ、近隣にホームセンターやコンビニエンスストアがあるという立地から県道25号線の片貝西交差点付近と推定しました。
東金駅は東金市の中心部に位置し、市街地や東金市役所が近い東金市の中心地と考えられます。
ただし、駅の乗車人員数は10年前比92.2%と減少傾向で増加の気配はみられません。
その東金駅から6.7km離れていることを考慮すれば、東金駅に降り立った人が対象不動産の店舗・事務所を利用する可能性は低いと言わざるを得ません。
その点、対象不動産は県道沿いの物件であり、ホームセンターやコンビニエンスストアが近隣にあることから、車を利用する人向けの店舗・事務所と考えることができます。
対象不動産は敷地面積が500㎡を超えることから、店舗用の駐車場スペースが十分に取られていると考えられます。
担保価値を検証するために九十九里町の公示地価を調査しました。
同程度の専有面積を持つマンションの築年数と㎡単価は以下の通りです。
表 九十九里町の公示地価
住所 | 東金駅からの距離 | ㎡単価(円/㎡) | 前年比 |
片貝字新納屋場3703番3 | 8.5km | 12400 | -0.80% |
片貝字中濱6715番2 | 9.0km | 10000 | -0.99% |
真亀字北濱芝4674番外 | 9.7km | 9700 | -2.13% |
片貝字下モ谷3117番1外 | 7.7km | 8100 | -1.22% |
東金駅から10km以内の土地に絞ってピックアップしたところ、平均㎡単価は10050円、すべての住所で前年比マイナスという厳しい状況でした。
この平均㎡単価と敷地面積から価格を算出すると、約535万円という土地の評価額が得られました。
建物価格は含まれていませんが、1790万円という募集額に対する担保としては不安な評価額です。
ただし、この予想は正確な立地に基づくものではないのでファンドの安全性を評価するには不十分で参考程度の検証と言わざるを得ません。
担保価値については疑問があるものの、このファンドは代表者連帯保証と主要株主連帯保証が付いています。
1790万円と比較的少額であることから不動産事業者Lとしても返済の見込みが立っているのかもしれませんし、売却先に心当たりがあるということも考えられます。
まとめ
予定利率7.0%の高利回り案件で、総額がそれほど大きくないため満額成立する可能性はあると思います。
しかし、筆者は担保価値が十分ではないと考えているため、出資は見送る予定です。
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