CREAL ファンドのポイント
CREALの新規募集は保育園ファンドです。
ココがポイント
- 鑑定評価がされており募集総額5億円より高い評価額を得ているためリスクが小さい
- 建物状況調査が実施されており、建物不備等のリスクが低いことを確認済み
- 最寄の東京メトロ・駒込駅は乗降人員数が10年間で120%超の大幅増加
- 東京メトロ駒込駅まで徒歩2分の駅近で、各主要駅へのアクセスが良好
ココに注意
- 募集分は優先出資であるが、抵当権等の担保はない
- 運用期間中に対象不動産が売却できないときは1年を超えない範囲で延長の可能性あり
CREAL ファンド募集概要
募集額 | 4億5000万円 |
募集開始日時 | 2019年2月28日 19:00 |
予定利回り | 4.0% |
運用期間 | 12ヶ月 |
最低投資額 | 1万円 |
CREAL ファンド詳細
対象物件 :東京都豊島区駒込三丁目412番地2、412番地5 鉄骨造3階建 保育所
敷地面積 :298.29㎡
延床面積 :473.92㎡
竣工 :2016年7月(築3年)
出資総額 :5億円
優先出資 :4億5000万円(優先比率=90%)
劣後出資 :5000万円(劣後比率=10%)
支出/賃料:18.6%(賃料に占める諸支出の割合)
対象不動産査定による安全性の確認
対象不動産の査定額を検討します。
今回は不動産鑑定評価が「あり」になっています(中古マンションファンドの時も鑑定評価は公表されていますが、契約前書面には鑑定評価「なし」と記載されている)。
原価法および収益還元法(直接還元法、DCF法併用)による鑑定結果は総出資額5億円を超える評価となっており、評価額通りに売却できればもちろん、5億円を下回ったとしても劣後出資5000万円があるため元本毀損リスクは小さいと考えます。
さらに、建物状況調査も実施されており、4つの項目においてA判定、1つの項目がB判定となっていますが、基本的に建物にリスクはないと推測されます。
建物状況調査を詳しく
保育所の立地調査
さくらさくみらい駒込の最寄駅は東京メトロ南北線の駒込駅で徒歩約2分、JR山手線駒込駅も徒歩4分で利用可能で通勤に便利な好立地です。
東京メトロ駒込駅の2017年乗降人員数は40799人で10年前比121.5%の大幅増加傾向、JR駒込駅の2017年乗車人員数は48964人で10年前比105.1%とこちらも増加傾向です。
JR駒込駅からは東京駅まで乗り換えなし約20分、品川駅まで乗り換えなし約30分、新宿駅まで乗り換えなし約20分と主要各駅にアクセスが抜群です。
東京メトロも利用できることから勤務先へのアクセスはとても良いと考えられます。
保育所の運営について
CREALの資料によれば”豊島区人口は、2007年の約24万人から2018年では約29万人に達しており、2007年から2018年で、約5万人の人口流入・増加”であり、”比例して就学前児童数も増加して”います。
保育所の需要については、対象の保育所がある”豊島区でも2016年4月までは待機児童が存在していたものの、駒込保育所開設後の2017年4月では待機児童が解消”しています。
しかし、自治体の判断で待機児童から除かれている「隠れ待機児童」が存在し、「隠れ待機児童」は”豊島区においても待機児童が解消されたとする2017年4月の段階で135人、2018年4月の段階で131人いる”とのことです。
大阪市の場合、第一希望ではない保育所であったとしても申し込んだ以上はキャンセルできないため、通勤に不都合な場所であってもなんとかやり繰りして預けているのが実情です。
そのため、待機児童にカウントされていなくても無理が生じている家庭は多く、隠れ待機児童は自治体が把握している以上に存在していてもおかしくありません。
筆者は保育所を選ぶ基準として、通勤に使う駅と保育所の距離が重要な要素となりました。
例えば、始業9時の会社に1時間かけて通勤する場合は8時までには電車に乗る必要があります。
保育所は到着してから様々な準備作業があるため15分程度滞在することになり、仮に保育所から駅までが15分以上離れている場合は保育所が7時30分に開園していても8時に電車に乗れない可能性があります。
この点、さくらさくみらい駒込は最寄駅からの距離が徒歩2分であるため、保育所の送迎から通勤にかかかる負担はかなり軽減されると思われます。
このような駅近保育所の需要が低下することは考えにくく、運営は安定して行われるものと考えます。
あえてリスクを挙げるとすれば保育士の確保の問題があります。
待機児童解消のために各自治体が保育所を増加させていますが、それに伴って保育士不足が顕在化しています。
さくらさくみらい駒込を運営する株式会社さくらさくみらいは、2009年8月3日に設立され、以来運営する園を増やして、現在では33園を有するまでになっています。
株式会社さくらさくみらい(旧社名:株式会社ブロッサム)の本部スタッフブログによれば2014年8月時点では9園であったことを考えると3年余りで急速に運営施設を増やしており、さらに2019年4月から13施設が開園となることから、相当数の保育士を確保する必要があります。
この点、本ファンドの対象であるさくらさくみらい駒込を含めてほとんどの運営施設が、国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)をクリアして都道府県知事に認可された認可保育所であるため、保育士確保のリスクは小さいと考えます。
まとめ
ファンドの募集総額は査定評価額よりも低く、募集総額程度の価格で売却できる可能性は十分にあり、少なくとも優先出資の元本割れが起こらない価格での売却は容易と推測します。
最寄の駅は利用者が10年間で大幅増加中、豊島区の人口や就学前児童数も増加となっており、保育所需要は高いと考えられます。
また、駒込駅は主要駅へのアクセスが非常に良好であることから立地は優秀と判断します。
さらに、CREALでは現在、”資産運用応援キャンペーン”として投資額30万円以上の場合に投資額の1%(上限100万円)が還元されます。
これを使えば保育所ファンドは事実上利回り5%となり、非常に魅力的な案件になります。
筆者は年間投資予定額の関係で今回のキャンペーン対象になるまでの出資額を確保できそうにないので、指をくわえて見送る予定です(募集額は大きいですが満額成立すると予想)。