過去に募集されたファンド調査

FANTAS repro-13 ファンドを調査

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FANTAS repro-13ファンドのポイント

FANTAS repro13号ファンドは人口増加が顕著な千葉県印西市に所在する空き家再生案件です。

ファンドの注目ポイント、注意ポイント、周辺価格調査、最寄駅の調査などファンドの安全性を重視してリサーチした結果を報告します。

ココがポイント

・時流に合った空き家再生プロジェクト

・印西市は人口増加が全国2位(2015〜2017年)で30〜40代が増えている

・鉄筋コンクリート造2階建案件

・周辺の取引事例や売り出し価格との比較で想定価格はおおむね妥当

ココに注意

・最寄駅から徒歩14分でやや距離があるが、敷地内に駐車場がない

・印西市の人口は右肩上がりだが、大森地区は減少傾向、最寄駅の木下駅も乗車人員数が大幅減少

・2年を超えない範囲で運用期間の延長がありうる

 

FANTAS repro 12号ファンドの概要

募集額(優先出資) 544万円
募集総額 680万円
劣後出資比率 20%
募集開始日時 2019年4月23日 18:00
予定利回り 8.0%
運用期間(※) 197日
最低投資額 1万円

※1ヶ月前までに通知することにより、2年を超えない範囲で契約期間を延長できる。

FANTAS funding公式ページ  

 

投資対象不動産

出典:FANTAS repro募集物件詳細より

種別  :FANTAS repro

物件  :千葉県印西市大森2564番81号 RC造戸建 駐車場なし

最寄駅 :JR成田線 木下駅 徒歩14分

竣工日 :1980年4月(築39年)

土地面積:164.88㎡

建物面積:115.93㎡

 

管理人も出資中のFANTAS funding  ↓

FANTAS funding

 

立地調査 - 印西市

対象不動産は印西市大森 JR成田線 木下駅 徒歩14分の場所に所在します。

国道356号および県道4号線から徒歩3分程度の住宅街にあり、周囲には戸建住宅が立ち並ぶエリアです。

すぐ近くに店舗はありませんが国道まですぐの距離なので買い物等は苦労がないと考えられます。

しかし、大きな道路が近くにあるのに駐車場が敷地内にないのが残念なところです。

 

印西市と地区の人口推移

印西市の2019年3月現在の人口は10.1万人、対象不動産の所在する大森地区の人口は5378人です。 

印西市はここ数年で大幅に人口を伸ばしている市で、「人口増加の勢いがある自治体」ランキング2015-17の全国第2位にランクインしています。

実際、2019年の人口は2010年比約114%となっており、急激に人口が増加しています。

印西市企画政策課によると「デベロッパーが千葉ニュータウン内と同程度の規模で住宅用地を仕入れられる場所は、東京圏ではほかにないと聞く」、「入居者は30~40代の子育て世代が中心。東京・日本橋まで40分ほどという交通の便の良さが評価されている」とコメントされています。

 

しかし、その一方で大森地区の人口は2010年比で約94%と印西市とは対照的に減少傾向を示しています。

企画政策課のコメントからは、デベロッパーが開発している地区は別の地区で、大森地区はそれより前に開発済みだったのではないかと推測できます。

 

印西市のホームページに「まち・ひと・しごと創生総合戦略(素案)」が公開されています。

 

● 合計特殊出生率

「人口動態保健所・市区町村別統計」から、2014 年の本市の合計特殊出生率を県内 自治体や全国と比較すると、本市は 1.30 となり、県内では中位程度ですが、県全体の1.32 や全国の 1.42 を下回っています。

 

● 市内における人口動態

市内の人口動態をより詳細にみてみると、北総線の千葉ニュータウン中央・印西牧の原・印旛日本医大駅、成田線の木下・小林駅、5か所の駅周辺に人口集積がみられます。

その他には、千葉ニュータウン中央・印西牧の原駅間の鉄道南側、印西牧の原駅・小林駅間において集積が存在しています。

2050 年の推計値では、2010 年からの変化として、北総線3駅の周辺のみ増加、 その他は減少、特に成田線の両駅周辺では大きな減少になるものと推計されています。

 

出典:印西市「まち・ひと・しごと創生総合戦略(素案)」より抜粋

http://www.city.inzai.lg.jp/cmsfiles/contents/0000004/4798/siryou2.pdf

 

合計特殊出生率は全国・千葉県平均を下回っており、既に子育て世代となった30〜40代が増加しており、この先、子供が増えていく可能性は小さいと考えられます。

現在はJR成田線沿線(木下駅、小林駅)にも人口集積がみられるものの、2050年には大きな減少が見込まれています。

 

ぐりーんりんく号
成田線沿線より京成電鉄・北総電鉄沿線の方が魅力的なのかな・・・

 

最寄駅の調査

対象不動産の最寄駅はJR成田線 木下駅 です。

ぐりーんりんく号
ちなみに、きおろし 駅と読むそうですよ。

 

その木下駅の2017年の1日あたり乗車人員数は2061人で10年前比75.9%%と大幅減少という状況で、上記のように今後の成田線沿線の人口減少を示唆しているのかもしれません。

木下駅は東京駅まで乗換1回・約70分となっており、都心へのアクセスは可能ですがやや時間がかかります。

一方、京成電鉄の印西牧の原駅を利用すると、新橋駅まで乗り換えなし60分と、乗り換えがない分、アクセスが良好と思われます。

 

ファンドの安全性

本ファンドは募集額544万円であり、FANTAS fundingが20%の劣後出資を行い総額680万円となります。

 

印西市大森地区の地価を推定するために、国土交通省土地総合情報システム(http://www.land.mlit.go.jp/webland/)で取引価格を、SUUMO(https://suumo.jp/kanto/)で売り出し価格を調査して下表を作成しました。

情報源 最寄駅からの距離 住所 ㎡単価
取引価格 木下7分 大森 2.76万円
取引価格 木下9分 大森 3.33万円
取引価格 木下1分 木下 5.03万円
取引価格 木下18分 木下東 2.50万円
取引価格 木下8分 木下南 4.65万円
売出価格 木下7分 大森 2.38万円

 

取引価格と売り出し価格に大幅な乖離はなく、これらから土地の取引価格が推察可能と考えます。

そこで、上表6物件の平均値から対象不動産周辺の地価は3.44万円/㎡(木下駅からの平均距離:徒歩約8分)と算出しました。

土地面積が164.88㎡であることから、評価額は567万円となり、土地代だけでファンドの優先出資額を超え、総額の83%に相当する評価額になりました。

戸建には珍しい鉄筋コンクリート造であり、リフォームを施すことを考慮すれば、募集額は妥当ではないかと思います。

 

さらに、対象不動産に類似する、木下駅から13分前後+140㎡前後の土地+築古建物セットの売り出し価格を調査しました。

売り出し価格 最寄駅からの距離 建物築 土地面積㎡
730万円 木下駅4分 40年 117.11
980万円 木下駅25分 32年 200.15
1350万円 木下駅24分 30年 275.7

 

上表より、本ファンド総額680万円は土地面積のことを考慮しても周辺物件の売り出し価格より低いことが明らかになりました。

対象不動産の建物は戸建では珍しい鉄筋コンクリート造で耐用年数が長いことがメリットと考えられます。

鉄筋コンクリートなのでメンテナンスが重要と考えますが、物件の写真を見る限りは比較的綺麗で、エアコンのダクトカバーを設置しているなど外観にもメンテナンスにも気を使っておられたと推察されます。

したがって、少なくとも 優先出資分544万円以上での売却が可能と考えます。

 

ぐりーんりんく号
想定通りの価格で売却できるといいね!

 

 

まとめ

立地としては都心へのアクセスは可能ながら便利とまでは言えないこと、印西市は人口が大幅に増加している中で対象不動産が所在する大森地区の人口は減少傾向というマイナスポイントがあります。

一方で、ファンドの想定価格は妥当であり、少なくとも優先出資分以上の価格で売却できる可能性は高いと考えています。

ただ、今回は4物件同時募集なので他の物件についての調査を進めることとし、印西市大森ファンドは見送る予定です。 

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