CREAL 千倉ホテルファンドのポイント
7/5募集開始のCREAL千倉ホテルファンドの対象不動産は「ちくらつなぐホテル」です。
ちくらつなぐホテルは東京学芸大学附属世田谷小学校の保養施設「青山荘」をリノベーションした物件です。
ココがポイント
- 歴史ある保養施設の再生案件
- インテリアやアクティビティに有名企業(アクタス、電通)が参画
- マスターリース契約により賃料収入を確保
ココに注意
- 募集分は優先出資であるが、抵当権等の担保はない
- 運用期間24ヶ月以内に対象不動産が売却できないときは延長の可能性あり(最大60ヶ月)
CREAL ファンド募集概要
ファンドの概要は以下の通りで、1年目と2年目で利回りが異なる点と劣後出資比率がCREALのファンドの中では高い20%に設定されている点が特徴です。
募集額(優先出資) | 2億3760万円 |
募集開始日時 | 2019年7月5日 20:00 |
予定利回り | 1年目:4.0%、2年目:6.0% |
運用期間 | 24ヶ月 |
最低投資額 | 1万円 |
劣後出資比率 | 20% |
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対象不動産の詳細
対象物件:ちくらつなぐホテル 千葉県南房総市千倉町北朝夷2967
竣工時期:1974年10月
敷地面積:4,484.86㎡
開業時期:2019年8月1日
賃料収入:マスターリース契約
ちくらつなぐホテルを調査
小学校の保養施設「青山荘」をリノベーションしたちくらつなぐホテルについて調査しました。
今回はファンドの調査と言いつつ、元本や利回りの安全性についてではなく、対象不動産その物の背景を調査しました。
これまでの歴史
青山荘は1929年(昭和4年)保護者会によって南房総市に海の家として開設されました。
臨海学校の場所として長年利用されていましたが、2011年の東日本大震災により、安全性の確保ができないという理由から学校行事で使われなくなりました。
その後は、青山会(PTA)が保有・運営していましたが、2013年に「学校行事で使用していない施設に対してPTAから支出をすることは看過できない」との訴えがあり、2015年4月からは維持費の計上をしないことになりました。
PTAの方針は「青山荘の処分方法が決定するまでの間、今年度に必要な経費、売却等までにかかる固定資産税等はPTAから支出するが、4月以降は処分に動く予定である。」ということで売却や取り壊しの可能性が浮上していました。
といってもPTAも何もせずに処分に動いたわけではなく、2014年11月には「さよなら?青山荘」特別企画と題して1泊2日のツアー企画が実施されました。
さらに、青山荘の存続を希望する有志により「青山荘をつづける会」が発足し、2015年にも「最後の青山荘」(仮)と銘打ったイベントも検討されていました。
参考サイト:
青山荘をつづける会:http://seizanso1929.blog.fc2.com/
青山附属同窓会:http://www.aoyama-dosokai.jp/category/seizanso/
株式会社ブルー・スカイ・アソシエイツ金子代表の登場
そんな時、青山荘が閉鎖されたことを知り、青山荘再生プロジェクトを立ち上げるべく株式会社ブルー・スカイ・アソシエイツの金子代表取締役が立ち上がりました。
金子氏は東京学芸大学附属世田谷小学校の卒業生で、小学生の頃に毎年臨海学校で青山荘に訪れていたことがきっかけとなったそうです。
ブルー・スカイ・アソシエイツ社は「地域の資産たり得るものを再生させる」ことを目指しています。
これは、地方に単なる施設を作るだけではなく、地域に根ざしハブとなるような施設を作るということを目標とし、地域と協業し地方活性化につなげることを構想しています。
参考サイト
南房総市 企業・起業家誘致サイト 株式会社ブルー・スカイ・アソシエイツ
青山荘の再生
ちくらつなぐホテルの運営はブルー・スカイ・アソシエイツ社の子会社エヴァーブルースカイ社で、2016年11月にオープンした「The Canvas Hayama Park」を運営しています。
施設内で使用される家具は、全国でインテリアショップを展開する株式会社アクタスが関わり、アクティビティなどのソフトコンテンツには、株式会社電通も参画しています。
ホテルのメインターゲットは小学生がいるファミリー層で、地元住民とさまざまなプログラムを通じて交流し、ここにしかない実体験ができる施設となっています。
広場でのテント泊やサーフィンプログラムも計画されており、ペットと泊まれる部屋も準備されるなど、幅広いアウトドア層に訴求できると考えます。
改装ビフォーアフター
青山荘の時代、PTA主催の1泊2日特別企画ではあまり参加者を集められなかったようですが、綺麗に整備されたホテルとして生まれ変われば、同窓生をはじめとして様々な人から注目されるのではないかと思います。
改装前の青山荘
改装後のホテル概観
まとめ
ちくらつなぐホテルは長年の思い出が詰まった小学校の保養所「青山荘」のリノベーションホテルです。
ホテルの評価額等を初心者の管理人が試算することはかなり難しいので、青山荘の歴史や運営者・参画者を調査してみました。
FANTAS fundingでも空き家再生ファンドが人気ですが、今回の案件も含めた再生ファンドは社会的な意義も大きいと思います。
少しだけ夢に投資するような気持ちもあるかもしれませんが、マスターリース契約により賃料の確保はされていること、キャンプが流行していて地元との交流の場を設けた本ホテルは話題性も高く、需要があると考えることから、出資したいと考えています。