Renosy ファンドのポイント
Renosy文京区レジデンスファンドの対象不動産はOLIO 白山です。
対象不動産の立地・最寄駅の利用状況や当サイト独自の査定およびAIによる査定額を算出してファンドの評価を行いました。
ココがポイント
- 優先出資:劣後出資=80:20で元本毀損リスクを低減
- 都営三田線 白山駅まで徒歩4分の駅近物件で、各主要駅へのアクセスが良好
- 白山駅の乗降人員数は10年前比123%以上の大幅増加中で、賃貸需要が見込める
ココに注意
- 募集分は優先出資であるが、抵当権等の担保はない
- 先着順ではなく抽選式で、倍率はかなり高い
- 従来より、利回りと優先/劣後比率がダウン
Renosy ファンド募集概要
ファンドの概要は以下の通りで、キャピタルゲイン重視型・利回りが6.4%という設定です。
また、優先/劣後出資構造を採用しており、優先:劣後=80:20であるため、想定価格より安い売却になったとしても20%未満であれば元本に影響がありません。
出資総額 | 1900万円 |
募集額(優先比率) | 1520万円(80%) |
募集開始日時 | 2019年10月15日(抽選式) |
予定利回り | 6.4% |
運用期間 | 3ヶ月 |
最低投資額 | 1万円 |
対象不動産の詳細
対象物件:OLIO白山 東京都文京区白山1丁目36-13
築年月 :2001年9月(築19年)
床面積 :18.49㎡
専有面積:21.35㎡(※予想値)
入居状況:入居中
注釈 専有面積の予想値
公開されている床面積は内法寸法によるものなので、賃貸物件で一般的な壁芯寸法に換算して専有面積(予想値)とします。
一般的に1Kマンションの内法と壁芯の比率は 壁芯=内法×1.1〜1.2 とされているため、床面積を1.15倍した値に最も近い実在の専有面積を選択しました。
対象不動産査定による安全性調査
OLIO白山の査定額を当サイト独自の査定方法とAI査定とで比較検討します。
後楽園駅周辺の売出価格から算出した独自査定
都営 白山駅周辺の現時点での中古マンション市場を調査した結果、OLIO白山の当サイト独自の査定は㎡単価=84.6万円、価格=1805万円になりました。
ReTechを活用したAI査定
続いて、AI査定を利用して対象不動産の査定額を算出しました。
AI査定の利用価値や利用方法は下記の記事をご参考にしてください。
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今回はPRICEMAP、SRE不動産、マンションマーケットの結果からAI査定額を算出し、㎡単価は査定額を今回の対象住戸の専有面積の予想値21.35㎡で割って求めました。
査定サイト | ㎡単価(万円) | 価格(万円) |
PRICE MAP | 88.8 | 1896 |
SRE不動産 | 84.7 | 1808 |
マンションマーケット | 88.8 | 1896 |
平均 | 87.4 | 1867 |
今回の2つの査定の平均値は㎡単価87.4万円、価格1867万円となり、当サイト独自査定の結果より60万円ほど高い査定額となりました。
本ファンドの出資総額1900万円は、当サイト独自査定額・AI査定額のどちらよりも高いものの、当サイト独自査定との差は100万円未満、AI査定との差は33万円と小さいことから、おおむね妥当と考えます。
また、優先出資額1520万円は独自・AI査定額 双方と比べてかなり低いことから元本毀損のリスクは低いと評価しました。
賃料と表面利回り
さらに募集賃料から優先出資額(1520万円)、出資総額(1900万円)の妥当性を検討します。
OLIO白山の賃貸募集状況を確認したところ、現時点では5階の21.35㎡の部屋が賃貸募集されており、賃料㎡単価は月額3888円/㎡(共益費込)です。
対象物件の専有面積21.35㎡(予想値)と同じ面積であることから、この賃料から算出した年間賃料収入は99.6万円となり、この年間賃料を用いて出資額と表面利回りの関係を計算しました。
出資額 | 表面利回り |
優先出資 1520万円 | 6.55% |
出資総額 1900万円 | 5.24% |
OLIO白山は築19年、周辺で同程度の築年数のマンションが満室想定の表面利回り4.5〜5.5%程度で販売されており、本ファンドは出資総額に対する表面利回り5.24%であることから出資総額の設定は妥当と考えます。
周辺マンションとの賃料比較
OLIO白山(2001年9月築、白山駅徒歩4分)の近隣で条件が類似するマンションを調査したところ、駅から徒歩3分、4分の物件がありました。
マンション名 | 白山駅から徒歩 | 築年数 | 賃料㎡単価 |
菱和パレス文京白山(8階) | 4分 | 2001年2月 | 4326円 |
グレース白山(1階) | 3分 | 2002年1月 | 3763円 |
上記2件の㎡単価の平均は月額4045円/㎡となり、OLIO白山の現在の募集単価3888円/㎡よりやや高い設定ですが、対象不動産周辺の賃貸相場は4000円/㎡と考えて問題なさそうです。
対象不動産の月額賃料が85000円を超えていれば(予想専有面積 21.35㎡の場合)、賃料は妥当であると考えられます。
立地調査
OLIO白山の周辺にはファミリーマート 文京白山駅前店 徒歩2分、ローソン ストア100白山駅前店 徒歩2分、コープみらい 白山店 徒歩3分、三井住友銀行 白山支店 徒歩4分と生活に便利なお店・銀行が揃っています。
最寄駅は都営三田線 白山駅・徒歩4分で通勤通学に便利な好立地です。
白山駅の2018年の1日あたり乗降人員数は51,351人、10年前比は123.3%と大幅に増加しています。
白山駅からは東京駅まで乗り換え1回約25分、品川駅まで乗り換え1回約35分、新宿駅まで乗り換え1回約25分と各主要駅に30分前後でアクセス可能です。
徒歩8分にある東京メトロ南北線 本駒込駅を利用することも可能なため、選択肢が広がります。
まとめ
RENOSY 11号ファンド(OLIO白山)の調査結果をまとめました。
優先/劣後比率や利回りがやや劣化したものの、これまでのファンドは競争率8倍くらいが当たり前なので今回も相当激戦になると予想します。