過去に募集されたファンド調査

【2/25】FANTAS repro 汐入空き家再生ファンドを調査

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FANTAS reproファンドのポイント

ココがポイント

・空き家再生という時代にマッチしたファンド

・周辺の取引事例や売り出し価格との比較で想定価格はおおむね妥当

・最寄の汐入駅は京急本線の駅で、横浜・品川へは乗り換えなしで到着

ココに注意

 ・横須賀市・汐入町が含まれる本庁地区の人口および汐入駅の利用者は減少傾向

・2年を超えない範囲で運用期間の延長がありうる

 

FANTAS repro 10号ファンドの概要

募集額(優先出資) 592万円
募集総額 740万円
劣後出資比率 20%
募集開始日時 2019年2月25日 18:00
予定利回り 8.0%
運用期間(※) 196日
最低投資額 1万円

※1ヶ月前までに通知することにより、2年を超えない範囲で契約期間を延長できる。

FANTAS funding公式ページ  

 

投資対象不動産

出典:FANTAS Funding公式サイト

種別  :FANTAS repro

物件  :神奈川県横須賀市汐入町3-4-3 木造2階建

最寄駅 :京急本線 汐入駅 徒歩約6分

竣工日 :1975年6月(築44年)

土地面積:344.31㎡

建物面積:102.02㎡

価格  :858万円

 

FANTAS funding

 

立地調査 - 横須賀市

対象不動産は横須賀市汐入町、京急本線汐入駅徒歩約6分の場所に所在します。

横須賀市の2019年1月現在の人口は39.6万人、対象不動産の所在する汐入町が含まれる本庁地区の人口は6.1万人です。 

横須賀市と本庁地区の人口はこの10年間ほぼ同じようなペースで減少しています。

出典:横須賀市ホームページより作成

最近、空き家が放置されゴミの不法投棄場所になったり、倒壊して近隣に被害を与えるなど、問題は深刻化していることから各自治体では空き家対策が講じられています。

人口の減少傾向について横須賀市民から行政に意見が寄せられていました。

【意見】

人口減少問題について、横須賀市も種々対策を考え実施していることは知っています。対策の中に、転入者に対する優遇策がありますが、このことについて異議はありません。
問題は、人口減少の対策として現在の在住者に対する対策を考えるべきではないでしょうか。高齢化対策にもなると思います。現在でも買物難民の話を聞きますが、高齢化に伴い運転免許証の返納者が増加する可能性があります。今後、高齢者にとっては住みづらい町になりつつあります。また、空き家も増加すると思います。
横須賀市として思い切った対策を打ち出すべきではないでしょうか。

【回答】

ご意見のとおり、人口が減少することによって、さまざまな社会への影響が考えられます。
人口減少は横須賀市の最大の課題として捉えていまして、市では2015年度に策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、人口減少を抑える取り組みとともに、空き家対策や都市のコンパクト化、医療・介護体制の整備など、来るべき人口減少社会に対応できるまちづくりに取り組んでいます。
いただいたご意見は関係部課へ供覧し、今後の参考とさせていただきます。何とぞご理解をいただきますようお願い申し上げます。

出典:横須賀市ホームページ 市民の声検索閲覧システム http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/voicebank/7983.htm

住人としても人口減少や空き家の増加に危機感があることが伺えます。

行政の回答にある「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の内容を確認してみると、今後さらに空き家が増加するとの見込みを示した後、空き家対策を推進すると書かれています。

空き家対策としての既存住宅の有効活用、流動化の促進に向けた取り組みの具体例は「良質な住宅ストックを循環させる仕組みの検討」「賃貸共同住宅等の再生(リノベー ション・リフォーム)支援」などが挙げられています。

 

FANTAS reproのような空き家問題が生じる前に活用を模索する事業者に対して補助が出るなどすれば、投資家を呼び込むこともできるかもしれませんが、考えているほど簡単なことではないのでしょう。

 

 
対象不動産の最寄駅である汐入駅は京浜急行本線の駅です。

その汐入駅の2017年の1日あたり乗降人員数は21588人で10年前比90.6%と人口と同じく減少傾向という状況です。

汐入駅の都心へのアクセスは比較的良好で、東京駅までは乗り換え1回・1時間10分、品川駅までは乗り換えなし1時間5分、横浜駅までは乗り換えなし30分となっており、都心へのアクセスは良好です。

 

ファンドの安全性

本ファンドは募集額592万円であり、FANTAS fundingが20%の劣後出資を行い総額740万円となります。

投資家分の総出資額に対して想定配当額8%であることから配当総額は47.36万円となり、投資家に対する返済総額は約640万円です。

 

汐入駅周辺の地価を推定するために、国土交通省土地総合情報システム(http://www.land.mlit.go.jp/webland/)、楽待(https://www.rakumachi.jp)を参考に下表を作成しました。

情報源 汐入駅からの距離 住所 ㎡単価
取引価格 11分 汐入 0.35万円
取引価格 4分 汐入 2.27万円
取引価格 8分 汐入 1.60万円
取引価格 7分 汐入 0.94万円
取引価格 10分 汐入 0.71万円
楽待 5分 汐入4 1.46万円
楽待 5分 汐入4 1.87万円

 

上表の㎡単価は汐入駅からの距離が遠くなるほど安くなっている傾向があり、比例関係から汐入駅から徒歩6分の対象不動産の地価は1.57万円/㎡と算出しました。

そうすると敷地面積が344.31㎡であることから、評価額は541万円となり、土地代だけで優先出資分の91.4%、ファンド総額の73.1%であり、売却価格858万円との差は約317万円となります。

 

ここで、楽待の売り出し物件を見ると、汐入駅から徒歩5分・敷地面積164㎡・建物面積61.27㎡・築43年という類似物件が480万円で売り出されています。

これに対して敷地面積約2倍、建物面積約1.7倍の当ファンドの対象物件は、リフォーム込みの建物価格は300〜350万円と推定され、想定している価格で売却できる可能性があると判断します。

少なくとも 優先出資分592万円以上での売却は可能性が高いと考えます。

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想定通りの価格で売却できるといいね!

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まとめ

立地としては都心へのアクセスの良さや駅まで徒歩圏内の立地が魅力的な一方で、横須賀市・本庁地区の人口や汐入駅の利用者は減少傾向というマイナスポイントがあります。

ファンドの想定価格はおおむね妥当であり、少なくとも優先出資分以上の価格で売却できる可能性は高いと考えています。

ただ、同時に募集されるFANTAS repro 久喜市栗橋ファンドが魅力的なので、横須賀市汐入ファンドは見送る予定です。 

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