Jointo α 区分店舗プロジェクト
Jointo α(ジョイントアルファ) から新規に募集されるファンドはアルファステイツ兵庫町の区分店舗が対象不動産です。
ファンド総額と募集額に対する利回りの算出、テナント調査や売却先の検討を行ってファンドを評価しました。
初めて不動産クラウドファンディングに挑戦する方にもぜひ検討していただきたいファンドです。
ポイント
- JR、高松琴平電鉄の駅まで徒歩7〜8分に所在する好立地
- 優先出資:劣後出資=70:30であるため元本の毀損リスクが小さい
- 1階店舗の所有者(貸主)はJointo α運営者の穴吹興産(株)
- 借主は大手運輸会社(ヤマト運輸)であるため、家賃滞納リスクが小さい
注意
- 最低投資額は10万円である
- 募集額2030万円(203口)の小型案件なので、投資チャンスが小さい
- コロナショックのため将来は不透明で事業者の信用リスクや不動産価値下落リスクは存在する
管理人のおすすめ度
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ファンドの募集概要
アルファアセットファンド高松兵庫町の概要は以下のとおりです。
募集開始:2020年9月15日 12:00〜
募集額 | 2030万円 |
ファンド総額 | 2900万円 |
優先:劣後 | 70:30 |
予定利回り(最大) | 3.6% |
運用期間 | 12ヶ月 |
最小投資金額 | 10万円 |
投資可能上限金額 | 100万円 |
優先劣後構造を採用し、劣後比率が30%と高いため、元本毀損のリスクを相当低減しているといえますが、予定利回りは3.6%とやや物足らない印象です。
優先劣後構造とは・・・
不動産運用の結果得られた利益の配当に際して、優先的に配当などを受けられるものと、優先者に必要分を配当した後に配当などを受けるものに分ける構造のことです。
仮に想定以下の利益になった場合、劣後部分は配当などが減る可能性がありますが、優先部分は劣後部分相当額以上の損失がなければ、配当などに影響がないというメリットがあります。
募集額は2030万円(先着順)に対して最小投資金額が10万円であるため口数は203となり、出資競争が相当激しいと予想されます。
運営者の調査 >> Jointo α(ジョイントアルファ)の特徴と評判
所在地と建物の概要
アルファステイツ兵庫町の所在地と建物の概要は以下の通りです。
対象不動産 | アルファステイツ兵庫町(1階店舗部分) |
所在地 | 香川県高松市兵庫町8番2 |
最寄駅 | JR高松駅 徒歩7分 |
琴電高松築港駅 徒歩8分 | |
建物構造 | 鉄筋コンクリート造 陸屋根 地上14階建 |
専有面積 ㎡ | 106.3 |
建築年 | 2007年2月 |
駅から徒歩10分以内に加えて、アーケード付きの高松兵庫町商店街の中にあるので利便性が高いと考えられます。
ファンドの査定
対象不動産(アルファステイツ兵庫町)賃料や実質収支から表面利回り、実質利回りの算出を行い、また、借主を調査してファンドの査定を行いました。
賃料とファンド総額・募集額の関係
アルファステイツ兵庫町1階店舗の賃料は27.3万円/月(年間327.6万円)となっています。
これはファンド総額に対して表面利回り11.3%、優先出資額(募集額)に対して16.1%に相当し、かなり高い利回りといえます。
また、実質の年間収入(分配原資)は218.8万円(月額18.2万円)であり、ファンド総額に対して表面利回り7.5%、優先出資額(募集額)に対して10.8%に相当します。
今回募集のファンドの利回りは3.6%であることから、収支としてはかなりゆとりを持った設定になっています。
テナントの大手運輸会社とは
Jointo αが公開するファンド情報では借主は大手運輸会社とだけ公開していますが、アルファステイツ兵庫町がある高松兵庫町商店街によればヤマト運輸(株)高松兵庫町センターであることがわかります。
ヤマト運輸との賃貸借契約の契約期間は2017年10月10日~2020年10月9日となっているため、募集開始から1ヶ月後には契約更新時期を迎えます。
契約更新については、”期間満了3ヶ月前までに借主から貸主に対し書面による解約申し入れがない場合は、同条件にて3年間更新する”となっています。
仮に契約更新をしない場合は既に貸主(穴吹興産)に対して解約申し入れをしているはずですが、ファンドの詳細には解約に関する情報がないため、3年間更新するものと考えられます。
このことから、テナント退去の可能性は小さく、運用期間中の収支は想定通りになることが期待されます。
貸主の穴吹興産について
不動産クラウドファンディングは運用終了後に対象物件を売却することになりますが、アルファステイツ兵庫町は建築主、貸主、Jointo αの運営者がいずれも穴吹興産であり、同社が企画から運用まで行っていることになります。
Jointo αのファンドは運用終了後に物件を穴吹興産が買い戻すことがあり、管理人が過去に出資したファンドでも穴吹興産に売却した例がありました。
上記のように本ファンドの建築主、貸主、ファンド運営者が穴吹興産であることから、運用終了後に穴吹興産に売却する可能性もあると考えます。
※あくまでも管理人個人の見解です。売却先に関する情報は公開されていません!
売却先がどこであるにしろ、30%の劣後出資、東証一部上場企業が運営するファンドという点から、元本の毀損のリスクは小さいと考えます。
ただし、コロナショックが今後の不動産業界に与える影響は不透明で、不測の事態が起こる可能性は常に頭に置いておくべきと考えます。
ファンドの魅力と課題
Jointo αから新規募集されるアルファアセットファンド高松兵庫町の魅力と課題をまとめました。
- 優先劣後構造(劣後出資比率=30%)を採用し、元本毀損のリスクを低減
- アーケードがある商店街に所在し、JR・高松琴平電鉄のアクセスも良好
- テナントはヤマト運輸で、10月に賃貸契約が更新されると予想される
- コロナショックによる不測の事態が発生するリスクは存在
- 競争の激化が予想され、出資できない可能性あり
リスクはありますが、魅力の方が大きく、初めて不動産クラウドファンディングに挑戦する方にもおすすめできます!