FANTAS repro PJ 第3号案件（空家再生ファンド）をリサーチ

FANTAS repro（ファンタスリプロ）第３号案件のポイント

ファンドの概要

FANTAS funding公式ページ

ファンドの安全性

出典：FANTAS funding ファンド一覧より

対象物件の概要を調査

FANTAS repro PJ第3号案件は、千葉県四街道市の戸建です。

既に賃貸物件として入居者募集が始まっておりSUUMOにも掲載されています。

リフォームに関する情報は記載されていませんでしたが、庭としても使えるバルコニーやビルトインガレージが特徴です。

四街道駅・徒歩21分、築46年、土地面積180㎡、延床面積約108.29㎡の2階建5LDK戸建ということで、ファミリー向けとして家賃70000円で募集されています。

駅からの距離と築年数が同等の近隣物件を探すと、

となっており、対象物件の家賃70000円/月は高くはなく、リフォーム次第ではむしろ魅力的な家賃と考えられます。

対象物件の評価額を調査

FANTAS fundingによる対象不動産の評価額は705万円であり、家賃70000円で契約できれば表面利回り11.9%となります。

ある程度はリフォームされていればそれ以上の初期投資や管理コストは抑えられるため、借り手を付けてから売却すれば条件は悪くありません。

そこで、評価額705万円の妥当性を検証するために四街道市の中古戸建物件をリサーチしました。

四街道市の戸建収益物件がなかったため実需用戸建をサンプルとして用いました。

木造の建物は耐用年数が過ぎているため、評価額0とすると、㎡単価7.67万円となり、土地面積180㎡の対象不動産の評価額は1380万円と算出されます。

サンプル物件も様々なリフォームをしているように見られることや収益物件ではないことから、単純比較はできませんが705万円の評価額が高すぎるということはないと考えます。

ファンドの募集総額は570万円で評価額705万円の80.9%、投資家の優先出資は456万円で同64.7%です。

評価額より30%以上低い価格での売却は考えにくく、元本割れのリスクは小さいと判断します。

FANTAS repro第１号案件（詳細は下記リンクへ）では募集総額503万円に対して物件評価額723万円で、割合は69.6%、優先出資は402万円で同55.6%なので、第3号案件は評価額に対する募集額の割合が高いと言えます。

ファンド総額570万円、運用期間7ヶ月、予定分配率10%であることから、必要な配当原資は33.25万円となり、家賃収入で配当原資を得る場合は月額70000円で5ヶ月以上の入居が必要です。

早く入居者が見つかれば安心ですね。

なお、家賃を下げれば早く入居者が見つかりますが、売却時の表面利回りが悪くなるリスクが生じます。

立地調査

対象不動産はさちが丘にあり、周囲に戸建が集まった立地にあります。

最寄駅は四街道駅で、徒歩21分と徒歩でのアクセスは困難ですが、自転車なら数分の距離です。

四街道駅を通るJR総武本線は快速約50分・乗り換えなしで東京駅に到着するため都心通勤にも利用可能、ショッピングにも利用できます。

そのほか、新宿駅までは乗り換え1回で約1時間30分、品川駅へは乗り換えなしの1時間といずれもアクセス良好です。

四街道駅の乗降人員数は2017年：22053 人で10年前比96.8%と微減です。

駅周辺にはイトーヨーカドー四街道店や愛国学園大学があります。

四街道市では0歳児から中学3年生までの子どもの医療費全額が助成される（無料になる）ため、子育て世代には魅力的です。

四街道市の住み心地についてクチコミサイトを調べると、都内へのアクセスが非常に良いこと、自然や公園があり子育てに適していることがメリットに挙がっています。

一方で、駅周辺しか商業施設がない、電車・バスの便数が少ないなどがデメリットに挙げられています。

もっとも、上記デメリットは郊外であればよく言われる事なので特に住み心地に問題はなく、家賃が妥当であれば賃貸需要はあると考えます。

最後に、四街道市の人口推移を調査したところ、2009年から2018年の9年間で人口が約108%に増加しています。

賃貸需要にも物件売却にもプラスに働く調査結果なのでファンド成績に期待したいと思います。

ファンド検討のまとめ

空家再生リフォーム済みであれば賃料も比較的安く、立地もファミリーに向いていると考えます。

物件評価額も高くなく、入居者がつけば売却可能と判断しますので、ぜひ投資したい案件です。

ただ、456口しかないので募集開始間も無く満口になるのではないかと予想します。

FANTAS repro第2号案件とどちらを優先するかで悩みますね。