グランド赤坂 ファンドのポイント
Pre REIT Fund(プレリートファンド)のホテルファンド第2号「センチュリオンホテル・グランド赤坂」の調査を行い、ポイントをまとめました。
ココがポイント
・成長産業である宿泊ビジネス分野のホテル・プレリートファンド
・「センチュリオンホテルグランド赤坂」は赤坂見附駅から徒歩4分の好立地、宿泊需要が高い
・みずほ信託銀行、東京海上日動リスクコンサルティングによる建物調査済
・運用利回り5.0〜6.0%
ココに注意
・抵当権などの担保はなし
・REITなどへの売却額次第でファンドCから元本の毀損リスクあり
ファンド募集概要
ファンドA 募集額 | 6億5000万円 |
ファンドB 募集額 | 1億円 |
ファンドC 募集額 | 2億5000万円 |
運用利回り(ファンドA、B、C) | 5.0、5.5、6.0% |
運用期間 | 24ヶ月 |
最低投資額 | 2万円 |
貸付先1
物件 : 東京都港区赤坂3-19-3 センチュリオンホテル・グランド赤坂
貸付額 :6億5000万円(ファンドA)
査定額 :56億7000万円
担保 :なし
貸付先2
貸付先 :不動産保有会社A
貸付額 :5万円
返済原資:事業による収益
担保 :なし
物件&立地調査
センチュリオンホテル・グランド赤坂は 東京都港区赤坂3-19-3にあり、2013年10月にオープンした比較的新しいホテルです。
最寄駅の赤坂見附駅から徒歩4分とビジネスにも観光にも適した立地です。
最寄の赤坂見附駅は東京メトロ銀座線、丸ノ内線の駅で、東京・新宿・渋谷へは約10分、品川まで15分、上野まで約20分とどこに行くにもアクセス抜群です。
赤坂エリアにも赤坂サカス、迎賓館赤坂離宮、東京ガーデンテラス紀尾井町などの施設があり、観光・ビジネスどちらも宿泊需要が高いと考えます。
ホテルの評価を宿泊予約サイト楽天トラベルで調査したところ、12月の平日素泊り大人1人の料金は7500円程度で口コミ評価は4.0/5点満点となっています。
同条件のホテルを検索すると15軒ヒットし、口コミ評価の平均値は3.95なのでグランド赤坂はほぼ平均的な評価を受けています。
ファンドの安全性評価
ホテル・プレリートファンド「グランド赤坂」は59&62、60、61号ファンドがそれぞれ優先順位の高い順にファンドA、B、Cに対応しており、運用利回りは5.0、5.5、6.0%です。
対象ホテル一棟の評価額は56億7000万円で、各ファンドの募集総額と(シニアローンとメザニンローンを加味した)LTVは以下の通りとなります。
ファンドA(59・62号):6億5000万円 79.4%
ファンドB(60号):1億円 81.1%
ファンドC(61号):2億5000万円 85.5%
ホテル一棟の評価額の妥当性を判断するのは難しいのでPre REIT Fundのセンチュリオンホテル上野のファンドと比較しました。
ファンドA同士を比較すると、センチュリオンホテル上野のホテルプレリートファンド1号ではLTVは80.9%、利回り4.5%となっていることから、グランド赤坂のファンドAはLTVが低く運用利回りが高く設定されていることがわかります。
すでに59号ファンド(ファンドA)は満額成立となっており、人気の高さが伺えます。
配当原資は対象不動産からの固定賃料ですが、ホテルの運営自体は問題なく、宿泊需要も高いと考えられますので毎月の配当は期待できます。
一方で、担保なしのファンドであるため元本の返済のためにはREITなどへの売却がうまくいくかがカギとなります。
もっと詳しく
まとめ
ホテルの立地や宿泊需要の評価は高く、ファンドAの運用利回り5.0%、ファンドCなら6.0%の高利回りは魅力的です。
しかし、担保なしのファンドであるため元本の安全性を考慮してファンドAに出資しようと考えています。
ホテル系ファンドはCREAL(クリアル)も「ホテル アマネク 浅草吾妻橋スカイ」を組成しているため、それぞれのメリット・デメリットを比較していきたいと思います。