過去に募集されたファンド調査

【5/21募集】FANTAS repro18 稲毛区空き家ファンドを調査

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FANTAS repro18号ファンドのポイント

FANTAS repro18号 千葉市稲毛区の空き家再生ファンドを調査しました。

千葉市と稲毛区の人口推移、周辺環境、周辺地価の算定等からファンドの魅力やポイントをまとめました。

 

ココがポイント

・空き家再生としては比較的築年数が浅く、新耐震基準適合

・取引価格や売出価格の調査による査定地価は募集額(優先出資額)を上回る

・千葉市・稲毛区の人口およびスポーツセンター駅・稲毛駅の利用者はやや増加傾向

ココに注意

・2年を超えない範囲で運用期間の延長がありうる

・空き家再生ファンドはあっという間に総額に達するため出資しにくい

 

FANTAS repro ファンドの概要

ファンドの概要をまとめました。

募集額(優先出資) 928万円
ファンド総額 1160万円
劣後出資比率 20%
募集開始日時 2019年5月21日 18:00
予定利回り 8.0%
運用期間(※) 173日
最低投資額 1万円

※1ヶ月前までに通知することにより、2年を超えない範囲で契約期間を延長できる。

FANTAS funding公式ページ  

 

投資対象不動産

引用元:FANTAS repro募集物件詳細より

種別  :FANTAS repro

物件  :千葉県千葉市稲毛区園生町400-106 木造2階建・駐車場1台

最寄駅 :千葉都市モノレール線スポーツセンター駅 徒歩17分

竣工日 :1986年1月(築34年)→新耐震基準適合

土地面積:130.53㎡(登記簿)

建物面積:99.09㎡

 

FANTAS funding

 

立地調査 - 千葉市稲毛区

千葉市と稲毛区の人口推移

対象不動産は千葉県千葉市稲毛区の千葉市モノレール線スポーツセンター駅から徒歩17分、JR総武線稲毛駅からバス18分の場所に所在します。

千葉市の2019年3月末現在の人口は96.6万人、対象不動産の所在エリアである稲毛区の人口は15.8万人です。 

千葉市の人口はこの10年間で横ばいからやや増加、稲毛区もやや増加しています。

ただ、例えば戸建賃貸の借り手となりそうなファミリー層の中心である35歳人口は2009年比67.4%になるなど、若年人口は減少傾向にあり高齢化が進んでいるとも言えます。

千葉市ホームページ 千葉市の人口データより作成 https://www.city.chiba.jp/sogoseisaku/sogoseisaku/kikaku/tokei/top.html

 

千葉市の空家対策

最近、空き家が放置されゴミの不法投棄場所になったり、倒壊して近隣に被害を与えるなど、問題は深刻化しています。

千葉市でも空き家候補数(千葉市全域):戸建住宅は2299戸、共同住宅等は72棟という調査結果が出ています。

 

これらの問題に対して、千葉市では地域や各専門家団体と連携を図りながら総合的かつ計画的に取り組むため「千葉市空家等対策計画」を策定しています。

引用元:千葉市空家等対策計画より https://www.city.chiba.jp/toshi/kenchiku/jutakuseisaku/akiya-taisakukeikaku.html

その中で、空家所有者に対するアンケート結果が公表されていました。

空家所有者等に対するアンケート調査の結果

◆ 「居住しなくなった(空家になった)きっかけ」として多く出た回答:

「相続により取得したが、自分は住むところが別にある」

「売却したいができないため」

「賃借人等の居住者が退去し、次の賃借人等が決まらない」

◆ 「空家があることで困っていること」として多く出た回答:

「解体して更地になると、固定資産税等の負担が増加する」

「売却したいが、売却 相手が見つからない」

◆ 「利活用するうえで期待する支援」として多く出た回答:

「解体に対する支援」「

不動産や法律などの専門家への相談」

 

千葉市に限ったことではありませんが、様々な方策を考えてはいるものの、やはり賃貸需要やリフォーム資金の問題で具体的な解決策がないのが現状のようです。

FANTAS reproのような空き家問題が生じる前に活用を模索する事業者に対して補助が出るなどすれば、投資家を呼び込むこともできるかもしれませんが、考えているほど簡単なことではないのでしょう。

 

最寄駅の利便性と利用状況

最寄駅であるスポーツセンター駅は千葉都市モノレール線の駅です。

スポーツセンター駅の2017年1日あたり乗降人員数は4788人で2009年比は102.1%とやや増加という状況です。

スポーツセンター駅の都心へのアクセスは比較的良好で、東京駅まではJR千葉駅経由で乗り換え1回約60分、千葉駅までは乗り換えなし約10分、船橋駅までは乗り換え1回約40分となっており、都心への通勤も不可能ではなさそうです。

 

最寄駅ではありませんが、バスや車を利用すればJR総武線稲毛駅も利用可能です。

稲毛駅の2017年1日あたりの乗車人員数は50575人であり、10年前比101.0%とほぼ横ばいか若干の増加傾向です。

稲毛駅の都心へのアクセスは非常に良好で、東京駅までは乗り換えなし約40分、千葉駅までは乗り換えなし約5分、船橋駅までは乗り換えなし約15分となっており、乗り換え不要で主要都市にアクセスできます。

 

ファンドの安全性

本ファンドは募集額928万円であり、FANTAS fundingが20%の劣後出資を行い総額1160万円となります。

投資家分の総出資額に対して想定配当額8%で運用期間が173日であることから配当を含めた投資家への返済総額は963.2万円です。

 

対象不動産の地価を査定

対象不動産周辺の地価を推定するために、国土交通省地価公示、都道府県地価調査、国土交通省土地総合情報システム(http://www.land.mlit.go.jp/webland/)、楽待(https://www.rakumachi.jp)を参考にしました。

スポーツセンター駅周辺での調査が難しかったため、稲毛駅からバス18分を参考に稲毛区園生町付近の地価を調査しました。

情報源 稲毛駅からの距離 住所 ㎡単価
取引価格 30-60分 稲毛区 園生町 7.1万円
取引価格 30-60分 稲毛区 園生町 8.6万円
取引価格 30-60分 稲毛区 園生町 8.1万円
取引価格 30-60分 稲毛区 園生町 11.7万円
地価公示 53分 稲毛区 園生町 8.10万円
地価公示 38分 稲毛区 園生町 9.94万円
地価公示 24分 稲毛区 園生町 8.50万円
楽待 31分 稲毛区 園生町 13.4万円

各種情報源からの調査した稲毛区園生町の土地㎡単価の平均値は9.43万円、対象不動産の土地面積は130.53㎡であることから、査定額は1231万円となり、優先出資額を大幅に上回りました

また、仮に最低単価7.1万円を採用したとしても査定額は927万円となり、優先出資額とほぼ同額になりました。

建物価格とリフォーム価格を考慮すれば、FANTAS reproの想定している価格での売却可能性は高いと判断します。

 

対象不動産周辺の賃料

稲毛区園生町周辺の戸建賃貸の賃料について調査しました。

住所 築年数 家賃+管理費(万円) ㎡単価(円)
稲毛区 園生町 24 6.3 1049
稲毛区 園生町 30 7.1 1259
稲毛区 園生町 31 7.0 1006
稲毛区 園生町 29 11.5 1271

上表から、リフォームを行う対象不動産の賃料は少なくとも㎡単価1000円であり、リフォーム次第で1250円程度まで可能と考えます。

対象不動産の面積は99.09㎡であることから、月額賃料は9万9000円〜12万4000円程度と算出され、ファンドの総額に対する表面利回りは10.2〜12.8%となります。

 

まとめ

立地としては東京や千葉県の主要都市へのアクセスの良さが魅力的で、周辺の人口や千葉都市モノレールの駅やJR稲毛駅の利用者はやや増加傾向というプラスポイントもありました。

査定地価はファンドの募集額よりも高いため元本毀損リスクは小さいと考えており、募集総額程度での売却は容易だと思います。

空き家再生ファンドは毎回瞬間蒸発してしまいますがなんとか出資したいと考えています。 

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