FANTAS check 横浜市ファンドのポイント
FANTAS check-28 横浜市レジデンスファンドの対象不動産はRisinfg place石川町(ライジングプレイス石川町)です。
対象不動産の立地や各種方法による査定額を算出してファンドの検討を行いました。
ココがポイント
- 徒歩6分の石川町駅は主要駅へのアクセス可能、東京方面へも乗り換えなし
- 各種査定額は優先出資額よりも高いため元本毀損リスクは小さい(ただし、AI査定のバラつき大きい)
- FANTAS funding独自のスキームで配当原資を確保
ココに注意
- 最寄のJR根岸線 石川町駅 は乗降人員数が10年前比で減少傾向
- 募集分は優先出資であるが、抵当権等の担保はない
- 運用期間366日以内に対象不動産が売却できないときは延長の可能性あり
FANTAS check ファンド募集概要
ファンドの概要は以下の通りで、賃料収入を配当原資とするインカム型ファンドであるため、FANTAS checkの案件としては比較的長い366日間の運用が予定されています。
募集額(優先出資) | 1544万円 |
募集開始日時 | 2019年6月25日 18:00 |
予定利回り | 4.1% |
劣後出資比率 | 20% |
運用期間 | 366日 |
最低投資額 | 1万円 |
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対象不動産の詳細
対象物件:ライジングプレイス石川町
築年月 :2007年8月
専有面積:26.52㎡
賃料収入:82,000円/月(優先出資額に対する表面利回り6.37%)
事業損益:832,838円(優先出資額に対する利回り5.39%)
FANTAS check インカム型の特徴
インカム型ファンドは、賃料収入を主な分配原資としており、空室が発生した場合や売却価格が想定を下回った場合には分配金が想定を下回るリスクがあります。
本ファンドは、満期日の前日に初回計算期間の終了日を設けており、 満期日における売却において、売却損が発生した場合も優先出資への配当は初回計算期間終了までの損益に基づき分配が可能なスキームとなっています。
加えて、インカムによる配当が予定分配率を下回った場合(空室などが出た場合)、キャピタルゲインから不足分を充当できる規定を設けているためインカムを保全できる場合があります。
対象不動産査定による安全性調査
ライジングプレイス石川町の査定額を比較検討します。
石川町駅周辺の売出価格から算出した人力査定
石川町駅周辺の現時点での中古マンション市場を調査した結果、当サイト独自の査定は㎡単価=69.1万円、価格=1833万円になりました。
ReTechを活用したAI査定
続いて、AI査定を利用して対象不動産の査定額を算出しました。
AI査定の利用価値や利用方法は下記の記事をご参考にしてください。
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㎡単価は査定額を今回の対象住戸の専有面積26.52㎡で割って算出しました。
今回はHowMa、IESHIL、Renosyの結果を利用しました(ふじたろう、PRICE MAP、FANTAS checkでは算出されず)。
○ HowMa ・・・㎡単価=49.9万円、価格=1322万円
○ IESHIL ・・・㎡単価=51.6万円、価格=1368万円
○ Renosy ・・・㎡単価=77.6万円、価格=2058万円
上記3社の平均 ・・・㎡単価=59.7万円、価格=1583万円
今回の3つのAI査定の平均値は㎡単価59.7万円、価格1583万円となり、人力査定とは価格が250万円異なる結果でした。
また、AI査定間の差も大きい結果となっており、横浜市という立地のためかサイトによっては査定が算出されない場合もあり、データが十分ではないのかもしれません。
賃料から逆算した査定額
さらにライジングプレイス石川町の賃料は月額82,000円から価格を逆算をしてみたいと思います。
年間賃料98.4万円から表面利回りと物件価格の関係を計算しました。
表面利回り % | 物件価格 万円 |
5.00 | 1968 |
5.25 | 1874 |
5.50 | 1789 |
5.75 | 1711 |
6.00 | 1640 |
ライジングプレイス石川町は築12年の物件であることから、周辺物件の売り出し価格を参考に表面利回り5.0〜6.0%で物件価格を算出しました。
表面利回り5.25〜5.5%で人力査定と同等、AI査定は表面利回り6%以上になります。
ファンド総額1930万円だと表面利回り約5.1%となり、周辺の状況からするとやや物足らない利回りに感じます。
立地調査
ライジングプレイス石川町の周辺は、まいばすけっと石川町駅北店 徒歩2分、食品館あおば元町店 徒歩4分、ドラッグストアスマイル石川町店 徒歩3分と生活に便利なお店が近隣に揃っています。
最寄駅はJR根岸線石川町駅で徒歩約2分と通勤通学に便利な好立地です。
笹塚駅の2017年乗車人員数は32,899人で、10年前比94.2%と減少傾向で推移しています。
石川町駅からは東京駅まで乗り換えなし約50分、品川駅まで乗り換えなし約40分、横浜駅まで乗り換えなし約10分と各主要駅にアクセスが良好で、乗り換えもないことから東京方面への通勤も可能です。
まとめ
各種査定額よりも優先出資額が高いため、優先出資額以上での売却は可能と考えます。
賃料の保証はない代わりにキャピタルゲインがあればそちらからの補填が可能ですが、各種査定額よりファンド総額が高いためキャピタルゲインを期待するのは難しいかもしれません。
最寄の石川町駅は、利用者が10年前比で減少傾向になっていることがマイナスポイントです。
一方で、石川町駅は主要駅へのアクセスが比較的良好で、東京方面へも乗り換えなしで行けるため、賃貸需要はあると考えます。
以上より、今回同時募集の3ファンドの中では優先順位は低いと判断しています。