【ファンド調査】Owners Book 渋谷区商業ビルファンドを調査

渋谷区商業ビルファンドのポイント

Owners Book（オーナーズブック ）の渋谷区商業ビル第4号第1回ファンドは渋谷区恵比寿の商業ビル「ハーベスト恵比寿」が対象です。

対象不動産の立地調査、賃料調査などからファンドの検討を行いました。

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渋谷区商業ビルファンド募集概要

渋谷区商業ビルファンドは利回りが3.5%に設定され、貸付額4億2000万円の大型案件です。

シニアローンで抵当権第一順位にあるため、万が一の事態でも物件の売却等により貸付額は回収できると考えますが、借り手が財務超過の状況にあり、担保提供をしている法人も債務超過にあることは気になります。

対象不動産の詳細

対象物件：ハーベスト恵比寿　東京都渋谷区恵比寿4-10-6

築年月　：2019年8月 竣工

賃貸面積：60.15坪（推定値）

構造　　：鉄骨造、地下1階付3階建

総戸数　：3フロア（1階は地下とセット）

※賃貸面積はオフィス賃貸サイト「東京オフィス検索（https://of-tokyo.jp）」の情報より

対象不動産と賃料の調査

ハーベスト恵比寿の賃料の調査を行い、利回りを算出してファンドを評価しました。

ハーベスト恵比寿の賃料調査

ハーベスト恵比寿の各フロア面積や募集賃料を調査しました（現時点ではすべてのフロアが募集終了していると思われます）。

各フロアの募集賃料に関する情報は以下の通りです。

• オーナーズブックの物件概要によれば「3階以外の現行月額賃料（共益費込）の坪単価は54,000円程度」
• 1階＋地下は広さ33.38坪、月額賃料1,368,250円（坪単価：40,990円/坪）で募集されていた
• 2階の広さは14.66坪
• 3階の広さは12.11坪、月額賃料448,070（坪単価：37,000円）で募集されていた

以上のことから各フロアの賃料と坪単価は以下のように算出されます。

2階の賃料が飛び抜けて高くなっていますが「3階以外の月額賃料が54,000円/坪」が正しいのであるならこのような計算になります。

この賃料を元にした利回りは、

• Owners Book評価額5億3300万円に対しては6.85%
• 貸付額（=募集額）4億2000万円に対しては8.69%

と比較的高い利回りになるため、借り手は満室経営状態を作った上で早期に売却するのではないかと推測します。

周辺オフィスの賃料調査

周辺オフィスの賃料について、築5年以内、恵比寿駅から徒歩5分以内の条件で調査しました。

この結果から、ハーベスト恵比寿の賃料は周辺よりも高く設定されているものの、オーナーズブックの想定賃料2万円/坪より、相場はかなり高めになっていることがわかります。

立地調査

ハーベスト恵比寿の最寄駅はJR山手線等・東京メトロ日比谷線 恵比寿駅です。

恵比寿駅の2017年の乗車人員数はJR：145,319、東京メトロ：58,186人で10年前比JR：105.4%、東京メトロ：113.3%と増加傾向がみられます

恵比寿駅からは東京駅まで乗り換えなし約15分、品川駅まで乗り換えなし約15分、新宿駅まで乗り換えなし約10分と東京の各主要駅にアクセスが優秀です。

ハーベスト恵比寿の周辺はカフェや飲食店が集まっているため、テナントによっては競合が多い環境になります。

また、恵比寿ガーデンプレイスタワー、アトレ恵比寿なども近隣にあるため人が集まりやすい立地であると言えます。

まとめ

渋谷区商業ビルファンドのメリットをまとめました。

• 最寄の恵比寿駅から徒歩4分の好立地で、2019年8月完成の新築なので入居付がしやすい
• 満室状態となれば募集額に対しては8.69%と高い利回りになり、売却しやすい
• 周辺はおしゃれなカフェや商業施設が充実しているため人が集まりやすい