ファンドのポイント
ココがポイント
予定利回り7.5%の不動産ファンドの中では高利回り案件
五反田駅は治安が悪いイメージだが、意外と住みやすいとの意見もあり(隣の目黒駅は山手線沿線の住みたい街ランキング上位)
ココに注意
旧耐震時代の築古物件と推測される
対象不動産が明確でないので担保価値の裏付けが取りにくい
LENDEX 募集概要
募集額 :1801万円
募集開始 :2019年2月6日 15:00
予定利回り:7.50%
運用期間 :12ヶ月
最低投資額:2万円
投資案件1
物件 :東京都品川区 区分マンション一室
貸付額:1800万円
貸付先:東京都内の不動産事業者T
査定額:2250万円 (貸付額1800万円が査定額の80%であるとして逆算)
担保 :抵当権(第一順位)設定、代表者連帯保証あり
投資案件2
貸付額:1万円
貸付先:神奈川県内の不動産事業者H
立地調査&ファンドの安全性
案件1の対象不動産は東京都品川区に所在する区分マンションで、専有面積約46㎡、築年数は不明です。
立地はJR山手線沿線の駅・その他複数路線を利用できると開示されています。
品川区にあるマンションの山手線最寄駅としては品川駅、大崎駅、五反田駅、目黒駅が候補になります。
LENDEXの開示によれば駅の乗降客数は13万人超/日ということなのでこれを手掛かりに最寄駅を絞り込みます。
各駅の2017年度の1日あたり乗車人員数は、
品川駅:16.2万人 大崎駅:16.5万人 五反田駅:13.9万人 目黒駅:約11.2万人
となっており、乗降客数はそれぞれ約2倍になると考えられるので該当する駅がありません。
ということで、おそらく乗車客数の間違いであろうと推測し、最寄駅は五反田駅と仮定して検討を進めます。
五反田駅は治安が悪いというイメージが強いようで、不名誉なことに「住みたくない街ランキング第10位」にランクインしています。
一方で、隣の目黒駅は買って住みたい街ランキングの1位に輝いていたりします。
駅前の歓楽街さえ避ければ、意外と住みやすいという記事もあり、昔からのイメージの悪さが祟っている可能性はあります。
担保価値を検証するために最寄駅(仮)の五反田駅とその両隣駅の大崎駅、目黒駅周辺のマンション価格を調査しました。
同程度の専有面積を持つマンションの築年数と㎡単価は以下の通りです。
表 大崎・五反田・目黒駅周辺の区分マンション価格
物件名 | 最寄駅からの徒歩時間 | 築年数(年) | ㎡単価(万円/㎡) |
マンション目黒苑 | 目黒・6分 | 50 | 68.6 |
目黒ハイホーム | 目黒・10分 | 50 | 53.5 |
シャンボール目黒 | 目黒・9分 | 50 | 60.0 |
レジェンド五反田 | 五反田・3分 | 39 | 61.2 |
ニュー目黒フラワー | 目黒・7分 | 49 | 49.7 |
該当するマンションの数が少なく、ほとんど目黒駅周辺になってしまいましたが、築年数は39-50年、㎡単価は約50-67万円となりました。
以上の結果から、今回の対象物件は築年数40年以上、専有面積約46㎡に対して2300万円以上の価格が想定されます。
築40年以上となれば、1979年以前であるため旧耐震基準での建築物になります。
旧耐震基準で建てられた建物すべてが耐震性に問題があるわけではありませんが、購入する側としてはマイナスポイントになります。
貸付額1800万円は2300万円に対して78.3%となり、一定程度の担保価値があると推測されます。
ただし、この予想は正確な立地に基づくものではないのでファンドの安全性を評価するには不十分で参考程度の検証と言わざるを得ません。
最近は不動産特定共同事業によるファンドを組成する事業者が増え、それらは対象不動産が明示されています。
それに比べると対象不動産が明確ではないソーシャルレンディングでは担保価値を判断する材料に乏しいと言わざるを得ません。
この点、LENDEXでは独自の査定に加えて第三者(東急リバブル)による査定を貸付額の基準にすることで、元本割れのリスク低減を図っています。
まとめ
予定利率7.5%の高利回り案件で、総額がそれほど大きくないため、早期に満額成立するのではないかと予想します。
筆者は元本割れのリスクは小さいと考えており、少額であればリスクをとることもできるので間に合えば出資したいと思います。
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