大阪MaaSとオンデマンドバス
2021年3月4日、Osaka Metro(大阪メトロ)はスマートフォン用アプリ「Osaka MaaS 社会実験版」の配信を3月5日から開始することを発表しました。本記事では大阪MaaSとはなにか、開発されたスマホアプリ「Osaka MaaS 」で予約できるオンデマンドバスについて調査しました。
ポイント
- 大阪MaaSはOsaka Metroが取り組む効率の良い移動のためのサービス
- スマートフォン用アプリ「Osaka MaaS 社会実験版」の配信開始
- オンデマンドバスの運行開始
大阪MaaSとは
MaaSとは、Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)の頭文字を取ったもので「サービスとしての移動」と訳されます。大阪MaaSはOsaka Metroが都市型MaaSとして取り組むもので、ITを用いて鉄道やバス、シェアサイクル、タクシーといった移動手段を継ぎ目なく繋ぎ、利用者が効率よく移動できることを目指しています。
Osaka Metroの取り組み
Osaka Metro Groupは2018-2025年度 中期計画(2020年12月改訂版)の事業構造改革の項目において、
鉄道・バスを中心とする大阪ならではの都市型MaaS構築を軸に、デジタルマーケティング事業 に包含していく既存の流通・広告事業、都市開発事業、社外の事業をつなぎ、それぞれの相乗 効果を発揮して、「交通を核にした生活まちづくり企業」を具現化し、事業全体の発展を目指す。
としており、MaaSを中心として
- 広告・流通を含むデジタルマーケティング
- 都市開発(沿線開発)
- 新規事業(交通との逆相関)
- 社外の事業
の4つを結びつけることで、「大阪に住みたい」「大阪にまた行きたい」と思える大阪の街づくりを目指しています。
スマホアプリの開発
Osaka Metroは、2021年3月5日(金曜日)にスマートフォン用アプリ「Osaka MaaS 社会実験版」の配信を開始しました。このアプリの機能は、
- 2021年3月30日から運行開始したオンデマンドバスの予約・決済機能
- Osaka Metroを含む関西2府4県で運行する多様なモビリティを用いた経路検索
となっています。次の項目ではOsaka MaaSアプリで利用できるオンデマンドバスについて紹介します。
オンデマンドバスとは
オンデマンドバスは路線バスのような規定の経路や時刻表がなく、スマホアプリ「Osaka MaaS」や電話で乗車時間と場所、降車する場所を予約するとシステムが自動生成したルートを通って目的地まで運行してくれる乗合バス(定員8名)です。
オンデマンドバスの概要
オンデマンドバスの概要をまとめました。早朝から夜遅くまで年中無休で運行されるため、自動車免許を保有していない(返納した)人や自転車等での移動が困難な人でも便利に利用できます。
車両 | ワンボックス(定員8名) |
運行時間 | 6:00-23:00(年中無休) |
運行エリア | 大阪市平野区、生野区 |
運賃 | 大人210円、小児110円 |
乗降場所 | 平野区135、生野区72 箇所 |
※上記の概要は2021年4月19日時点でわかっているものです。
○ 生野区運行エリア バスマークが乗降可能場所(引用元:Osaka Metro Group オンデマンドバスのご案内)
○ 平野区運行エリア バスマークが乗降可能場所(引用元:Osaka Metro Group オンデマンドバスのご案内)
オンデマンドバスの利用方法
オンデマンドバスは事前に予約が必要です。スマホアプリ利用と電話予約の2通りの方法があります。
スマホアプリ「Osaka MaaS 社会実験版」を利用する場合
(手順)
- アプリを起動し、オンデマンドバス予約の条件を入力
- 乗降場所を選択し内容確認⇨「予約」をタップして予約完了
- 出発時刻までに乗車場所へ
- 運転士に「予約番号」を伝え、運賃を支払う(現金払いの場合)
- アプリの「乗車する」をタップしてスマホ画面を運転士に提示
電話予約する場合
(手順)
- Osaka Metro オンデマンドバスコールセンターに電話 0570-08-6600(注意:通話料金が必要です)
- コールセンターから「予約番号」が発行されるのでメモ
- 出発時刻までに乗車場所へ
- 運転士に「予約番号」を伝え、運賃を支払う
まとめ
Osaka Metroが取り組む都市型MaaSは利用者が移動をスムーズにできるようにIT技術を用いてこれまでになかった移動手段や方法を提供するサービスです。今後、実際のアプリ使用やオンデマンドバスを利用した際に、レポートを追加します。