大阪の立地調査

【価格調査】大阪 未来の資産価値(マンション価格上昇率)

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大阪の駅 新築マンション価格の上昇率

大阪の近い未来の資産価値を予想するために3年前と1年前の新築マンション価格と2020年12月現在の価格からマンション価格上昇率を算出しました。

 

当サイトで資産価値ランキングとして比較してきたリセールバリューは、10年前に分譲されたマンション価格と現時点で中古マンションとして流通するときの価格から算出され、将来の資産価値を占うものではありませんでした。今回は3年前・1年前の新築マンション価格と、現時点の新築マンション価格を比べることにより、近い将来の資産価値を予測することを試みました。

※ 本記事はSUUMO 新築マンション 関西版の特集記事を参考文献として執筆しました。

 

新築マンション価格上昇率・3年前比(%)

 =100 ×「'20.12の新築マンション価格」÷「'17.11の新築マンション価格」

新築マンション価格上昇率・1年前比(%)

 =100 ×「'20.12の新築マンション価格」÷「'19.8の新築マンション価格」

 

新築マンション価格上昇率(%)は上式で表され、2017年11月または2019年8月の新築マンション価格と比べて2020年12月時点の価格が上昇したか、下落したかを示しており、上昇率が高いほどその駅周辺の資産価値が上昇傾向にあると言えます。

 

新築マンション価格は過去2年間に駅周辺で新築分譲がなかった場合は対象外となるため、すべての駅が対象にはなっていません

価格はマンションの専有面積=70㎡に換算されており、グレードや最寄駅までの距離を考慮されていません。

 

新築マンション価格TOP5

まずは2020年12月の新築マンション価格が高い駅TOP5をランキングしました。

 

順位 駅名(路線) 新築価格
1位 大阪(JR) 7792万円
2位 中津(御堂筋線) 7102万円
3位 堺筋本町(中央線) 7033万円
4位 福島(JR) 6839万円
5位 天満橋(谷町線、京阪) 6733万円

 

最も新築マンション価格が高かったのはJR大阪駅、TOP5はJRまたは大阪メトロの駅で占められました。各駅の所在地は北区、福島区、中央区といういわゆる大阪都心6区に集中しています。

 

大阪都心6区=北区、福島区、西区、中央区、浪速区、天王寺区

 

将来の資産価値とは

新築マンション価格1位の大阪駅はリセールバリュー(10年前の新築マンション価格が現在中古マンションとして何倍の価格になったか)も1位でした。この10年間で資産価値が下落していないと言えますが、さらに価格が上昇するか(将来の資産価値が上昇するか)については疑問も感じるところです。

 

そこで、本記事では10年前との比較ではなく、3年前の価格、1年前の価格と現在の新築マンションの価格を比較した上昇率を計算することで、現在資産価値が上昇中のエリア・沿線=将来の資産価値が高いエリア・沿線を推定します。

 

新築マンション価格上昇率TOP5

3年前と1年前の価格と比較して上昇率が高かった駅TOP5をランキングしました。

 

○ 3年前比 マンション価格上昇率

順位 駅名(路線) 上昇率(%) 
1位 東三国(御堂筋線) 168.9
2位 桃山台(北大阪急行) 166.9
3位 茨木(JR) 148.0
4位 緑橋(中央・今里筋線) 135.5
5位 谷町九丁目(谷町・千日前線) 134.8

新築マンション価格 3年前比上昇率TOP 5は3駅が大阪メトロの駅であり、JRと北大阪急行が1駅ずつランクインしました。

 

 

○ 1年前比 マンション価格上昇率

順位 駅名(路線) 上昇率(%) 
1位 福島(JR) 120.7
2位 千里中央(北大阪急行) 118.6
3位 緑橋(中央・今里筋線) 116.4
4位 堺筋本町(中央・堺筋線) 116.3
5位 桃山台(北大阪急行) 114.9

新築マンション価格 1年前比上昇率TOP 5は大阪メトロと北大阪急行は2駅ずつ、JRが1駅ランクインしました。堺筋本町駅と福島駅は新築マンション価格が上位にもかかわらず、1年前比の上昇率も高いことから、10年前比では相当価格高騰していると考えられます。この2駅は、今後発表される資産価値ランキング(10年前比)で上位に進出する可能性があります。

 

3年前比と1年前比の比較

2020年12月時点のマンション価格を3年前の価格と1年前の価格と比べた上昇率ランキングTOP5はどちらも大阪メトロ、北大阪急行、JRの駅がランクインしました。3年前、1年前どちらにもランクインしたのは北大阪急行・桃山台駅大阪メトロ(中央線・今里筋線)・緑橋駅でした。

 

北大阪急行は御堂筋線と相互乗り入れをしており、梅田・なんば・天王寺に直通しています。これ以外の路線は現存しないので、少々乱暴ですが北大阪急行は大阪メトロ御堂筋線と同一視してみると、

  • 3年前比ランキング・・・大阪メトロ:4駅(うち1駅は北大阪急行)、JR:1駅
  • 1年前比ランキング・・・大阪メトロ:4駅(うち2駅は北大阪急行)、JR:1駅

となり、沿線の割合は変わっていないことになります。

 

駅の所在地に注目すると

  • 3年前比ランキング・・・大阪市3駅、吹田市1駅、茨木市1駅
  • 1年前比ランキング・・・大阪市3駅、吹田市1駅、豊中市1駅

となり、大阪市内とその北部に位置する都市で占められていることから3年前と1年前で傾向は変わっていません。

 

マップで見る資産価値の高いエリア

10年前の新築マンション価格と現在の中古価格から算出するリセールバリュー、3年前・1年前の新築価格と現在の新築価格を比較する今回の指標でTOP3にランクインした駅をマップ上に示しました。

 

 

10年前比リセールバリュー3年前比新築マンション上昇率1年前比新築マンション上昇率を示します。リセールバリューは大阪駅中心付近にぎゅっと集まっていますが、3年前比上昇率は大阪市から北側に散らばり、1年前比は再び中心に移動している様子が見て取れます。とは言え、1年前比上昇率も北区・西区・中央区ではなく、少し横に広がっているように見えます。

 

上記エリアはいずれも大阪メトロ(北大阪急行)とJRに偏っていることから、沿線は同じでも少しエリアが変わっていく可能性があります。

 

将来の資産価値が高いエリア・沿線は

2020年12月・大阪資産価値ランキング(=10年前の新築物件が現在中古物件として何倍の価格で流通しているか)は上位10駅は全て大阪市内の駅であり、大阪メトロ5駅、JR3駅、阪神1駅、近鉄1駅と大阪メトロとJRに偏っていました。

 

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新築マンション価格が上昇すれば、そのエリアの中古マンション価格も下落しにくくなるため、新築マンション価格の上昇率と資産価値の高さには一定の関係性があると思われます。今回の新築マンションの価格上昇率の傾向から、近い将来の資産価値大阪メトロとJR沿線、および、大阪市内と市内に近い北部エリアが高い状況は変わらないと予想します。但し、大阪市内でも中心だけではなく少し東西南北にエリアが広がる可能性があります。

 

 

まとめ

2020年12月の新築マンション価格と3年前、1年前を比較して価格上昇率ランキングを作成し、価格が上昇している駅と今後資産価値が高まると予想される駅について検討しました。

  • 新築マンション価格の上昇率の高い駅TOP5は大阪市内と近隣の北部都市
  • 上昇率の高い駅TOP5は大阪メトロ(北大阪急行)とJRが独占
  • 堺筋本町と福島は現在のマンション価格も、1年前比の上昇率も高い → 資産価値上昇中
  • 将来、資産価値が高いのは大阪メトロとJR沿線は変わらないが、エリアは中心から少し広がる

  将来の資産価値が高いと考えられる

  エリア  → 大阪市内・市内近隣の北部

   沿線  → 大阪メトロ・JR線

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