過去に募集されたファンド調査

【ファンド調査】CRE物流ファンド1号厚木愛川を評価

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CRE物流ファンド1号厚木愛川

2月27日から募集開始のCRE Funding新規ファンドは神奈川県愛甲郡愛川町に所在する物流倉庫が対象不動産です。

管理人にとって初めての物流不動産への投資になるため、評価方法の模索をしながらになりますが、ファンドの評価を行いました。

 

 

厚木愛川ファンドのポイント

  • 株式会社シーアールイーの保証付
  • 賃貸契約はマスターリースで賃料を確保
  • 倉庫への需要は高く、低い空室率が続いている
  • 圏央道・相模原厚木ICの整備により流通拠点として優れており、作業場としての需要も見込まれるエリア

ココに注意

  • 募集金額1000万円のためすぐに満額に達する可能性がある
  • 返済順位が第二位のメザニンローンで、担保はない

 

管理人の評価 

 

募集概要と物流不動産の需要

CRE物流ファンド厚木愛川倉庫の概要をまとめました。

 

募集額 1,000万円
利回り 3.0%
運用期間 12ヶ月
最低投資金額 20,000円
配当 3ヶ月毎
担保・保証 担保なし、保証あり
賃貸契約 マスターリース契約

 

元本毀損リスクの低減策としては株式会社シーアールイーの保証が付いています。

保証する株式会社シーアールイーは2009年12月に設立、東証一部上場企業(証券コード:3458)であることから信用の高い企業と考えます。

同社の株価は2016年1月時点では約570円(株式分割の調整後の額)、2020年1月時点では1160円とおよそ2倍に上昇しています。

一方で抵当権等の担保はなく、返済順位第二位のメザニンローンであることに注意が必要です。

 

物流不動産の需要は、EC市場規模の拡大とともにニーズが拡大していると考えられます。

また、倉庫の新規供給に対する需要は高く、低い空室率(高い稼働率)が続いています。

 

対象不動産の調査

本ファンドの対象不動産である厚木愛川倉庫を調査しました。

 

所在地 :神奈川県愛甲郡愛川町中津字大塚下6760番1

敷地面積:1,887.80㎡

延床面積:998.91㎡

竣工時期:1998年11月

構造  :鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺平家建

 

立地と周辺環境

厚木愛川倉庫は圏央道 相模原愛川 ICより約4.0kmと東京都心及び関東主要地域へのアクセスが良好です。

周辺に物流企業(アサヒロジスティクス、センコーなど)が複数あることから(下写真参照)、物流拠点として優れていることが推測できます。

 

対象不動産の周辺物流企業(Google Mapsより作成)

 

ぐりーんりんく号
ストリートビューで見るとトラックがたくさん写っているよ!

 

土地の評価額

愛川町中津の路線価(計算には路線価÷0.8を用いた)と2019年以降の準工業地域・工業地域・工業専用地域の取引価格から対象不動産の土地の評価額を算出しました。

 

敷地面積(㎡) 1,887.80
路線価(万円/㎡) 3.80
路線価÷0.8(万円/㎡) 4.75
公示地価(万円/㎡) 4.90(参考)
推定土地価格 8967万円
取引価格(万円/㎡) 4.60
推定土地価格 8684万円

 

路線価から算出した土地価格と周辺の取引価格から算出した土地価格に大きな差はなかったので、土地価格は8967万円程度と推測しました。

近隣の公示地価が4.9万円/㎡であることから、路線価からの計算値も取引価格も概ね妥当と判断します。

 

建物の評価額

建物の評価額は積算価格の算出法と同じく 建物価格=新築価×(残存法定耐用年数/法定耐用年数)×延床面積 で算出することにします。

 

法定耐用年数は鉄骨造なので34年(重量鉄骨と仮定)、1998年竣工のため残存法定耐用年数は約12.5年としました。

倉庫の建築費はアーキブックの「倉庫の建築費は坪単価でどの程度の水準か?【2019年版】」を参考に、神奈川県の鉄骨造倉庫の建築費は50.9万円/坪=15.42万円/㎡としました。

 

延床面積998.91㎡であることから、建物価格=154,200×(12.5÷34)×998.91=56,629,383 となり、約5663万円と算出しました。

 

貸付額との比較

上記の通り、当サイトの試算では、土地と建物の価格を合わせて約1億4630万円と計算されました(実際にはこれに仲介手数料や不動産取得税などの諸費用がかかります)。

この評価額は実際の売買価格ではなく、対象不動産の最低ラインを見積もるために算出した額です。

本ファンドは対象不動産に抵当権の設定はしていないため、評価額はファンドの安全性評価としてではなく、対象となった物件の事業規模を見積もるために算出したものです。

 

これに対して対象不動産を保有する合同会社厚木愛川への貸付額は シニアローン7100万円+メザニンローン1億円 の合わせて1億7100万円なので、当サイト独自の対象不動産の評価額と諸費用の合計より大きくなりました。

 

まとめ

CRE Fundingから新規募集される物流ファンド1号厚木愛川を評価しました。

  • 募集額1000万円、利回り3.0%、運用期間12ヶ月
  • 東証一部上場企業の株式会社シーアールイーの保証付
  • 貸付額 > 対象不動産の評価額(当サイト試算)
  • 物流拠点として優れた立地・交通網
  • 倉庫は新規供給に対する需要は高く、低い空室率(高い稼働率)が続いている

以上より、利回りの物足りなさはあるものの、投資対象を広げることができるメリットは大きいので、出資を申し込む予定です。

ぐりーんりんく号
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