京都祇園ファンド第1回と第2回の違いは?
2020年1月15日から募集開始のジョイントアルファの新規ファンド京都祇園第1回と第2回の対象不動産は「プレサンス祇園宮川町」です。
このマンションは2019年5月に募集されたジョイントアルファ 第1号商品京都祇園ファンドで投資対象になった物件でした。
以下に説明する通り、同じ物件・同じ部屋と考えられますのでこの半年間で査定やファンドの条件がどのように変化したかを比較しました。
ココがポイント
○ 出資総額から算出した㎡単価は同一、ファンドの運用利回りは下落
○ 対象マンションは7ヶ月経過後、独自査定では下落、AI査定ではほぼ横ばい
→ 下落しても出資総額3100万円を上回っているため元本の安全性は高い
○ 近々1年間の賃貸契約を更新するので、当面退去の予定はなさそう
京都祇園 第1回と第2回のファンド概要
第1回と第2回のファンド概要を比較し、注意点を確認します。
ファンドの概要
対象不動産は「プレサンス祇園宮川町」、京阪本線 祇園四条駅 徒歩2分、阪急京都線 河原町駅 徒歩4分の駅近物件です。
Jointo α | 第1回 | 第2回 |
出資総額 万円 | 3100 | 3100 |
優先出資 万円 | 2170 | 2170 |
劣後出資 万円 | 930 | 930 |
運用期間 日数 | 183 | 182 |
予定利回り % | 4.0 | 3.8 |
出資上限 | 100万円 | 100万円 |
専有面積 ㎡ | 50.40 | 50.40 |
階数 | 3階 | 3階 |
賃料月額 円 | 155,630 | 155,630 |
予定利回りが0.2%下がったこと、運用期間が1日少ないこと以外は全く同じで、プレサンス祇園宮川町の3階には50.40㎡(I type)の部屋は一つしかなく、賃料も同じなので同一の部屋ということになります。
同一の部屋で再度ファンドが組まれたということは、第1回ファンドの物件は穴吹興産が買い戻したことになります。
6ヶ月の間に売れなかった可能性はありますが、広告塔としてのクラウドファンディング・ジョイントアルファ向けに使うことを予定していたのではないかと推測しています。
2つのファンドの異なる点
ほとんど同じ条件の2つのファンドですが、運用にかかる費用には若干の違いがあります。
- 公租公課:326円上昇(消費増税の影響?)
- PMフィー:2400円上昇(月額4000円 → 4400円)
- 税理士費用:22,000円下落(安い税理士さんを見つけた?)
- その他:5,000円上昇(内容はわかりません・・・)
PMフィー(管理費)が上がっていますが、税理士費用が下がったので、トータルとして運用にかかる支出は減少、分配原資は上昇となりました。
転借人へのマスタリース契約の注意点
ジョイントアルファのアルファアセットファンドでは、マスターリース契約が結ばれていますが、パス・スルー型であるため、家賃保証はありません。
したがって、仮にテナントが退去してしまった場合は賃料が入ってこないことになります(ジョイントアルファの事業者調査記事でも説明していますので下記リンクをご参照ください)。
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6ヶ月間退去がないことを祈るよりほかありませんが、2019年12月20日から賃貸契約を結ぶことになっていますので、現時点では退去される予定はないと思われます。
ファンドの評価額の比較
第1回ファンドから7ヶ月が経過した時点の評価額を様々な観点から比較します。
出資総額の㎡単価
第1回、第2回は同一の部屋なので専有面積も同じ、出資総額も同じなため、第1回(㎡単価61.5万円)=第2回となります。
7ヶ月経過して同じ単価なので、周辺の相場が7ヶ月前と変わっていないのであれば相対的に上昇したと捉えることができます。
当サイト独自評価額
当サイト独自の調査により、最寄駅の周辺のマンション売出価格から査定額を算出しました。
プレサンス祇園宮川町の最寄駅である京阪本線 祇園四条駅、阪急京都線 川原町駅周辺の調査から算出した独自査定額を7ヶ月前と現在とで比較しました。
ファンドNo. | 第1回(5月) | 第2回(現在) |
独自 ㎡単価(万円) | 73.6 | 65.9 |
評価額(万円) | 3583 | 3207 |
当サイト独自の調査ではプレサンス祇園宮川町の㎡単価は5月時点より10%ダウンの65.9万円/㎡、評価額は376万円ダウンの3207万円となりました。
7ヶ月分の築年数に比べて376万円評価額が下落する結果でした。
それでも出資総額3100万円よりは高い査定額であり、優先出資額を大幅に上回ることから、元本の安全性は高いと考えます。
祇園四条駅周辺の区分マンションの売り出し件数は多くなく、同じ物件(異なる部屋)に偏っていたため、周辺価格から算出した査定額の信頼性は高くないと考えています。
AI査定による評価額
プレサンス祇園宮川町の査定額を2つのAI査定サイトで調査、㎡単価を算出して、5月当時と現在とで変化があったか検証します。
無料で使えるAI査定サービスについては下記記事をご参考にしてください。
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今回は23号ファンドで使用したのと同じ、PRICE MAP(https://www.homes.co.jp/price-map/)、HowMa(https://www.how-ma.com)で調査し、2社の結果から平均を算出しました。
※5月公開の記事ではRENOSYを用いた査定も行いましたが、同社のAI査定の入力情報等が変わったため今回は利用していません。
査定サイト | 第1回(5月) | 第2回(現在) |
PRICE MAP | 78.3 | 83.1 |
HowMa | 68.3 | 65.9 |
㎡単価平均(万円) | 73.3 | 74.5 |
評価額(万円) | 3694 | 3755 |
㎡単価の比較では今年5月時点の101.6%と僅かに上昇しましたが、PRICE MAPでは大幅上昇、HowMaでは下落と逆の結果になりました。
AIによる査定と当サイト独自査定で500万円以上の差がついてしまいましたが、AI査定額も出資総額3100万円を上回りました。
まとめ
同一の部屋を対象としたジョイントアルファの京都祇園ファンド第1回と第2回を比較しました。
- 出資総額から算出した㎡単価は第1回と第2回は同一 → 同一の部屋を運用するため
- 2019年12月20日から1年間賃貸契約を更新
- 当サイト独自の㎡単価は約10%下落 → それでも出資総額を上回る査定額
- AI査定から算出した㎡単価の平均はわずかに上昇 → サービス間の差はあるが、どちらも出資総額を上回る
ジョイントアルファのファンドはいずれも査定額よりファンド総額が小さく元本の安全性が高いと評価しています。
利回りが下がったことは残念ですが、今回のファンドもこれまでと同様に安全性が高いと評価しており、クリック合戦は激化必至ですが参加する予定です。